介護の仕事に興味があるけれど、「どんな職場が自分に合っているのか分からない…」と悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。特養、デイサービス、訪問介護など、職場によって働き方や雰囲気は大きく違います。
ここでは、介護職として働く場所を選ぶときに気をつけたい“5つの視点”をご紹介します。
入ってから「思っていたのと違った…」と後悔することを避けるためのヒントとして参考にしていただければと思います。
1. どんな職場で働きたい?施設のタイプを知っておこう
介護の職場にはさまざまな種類があります。それぞれの特徴をざっくり知っておくだけでも、選びやすくなります。
- 特別養護老人ホーム(特養):常時介護が必要な方が多く、身体介助のスキルが求められます。夜勤あり。
- 介護老人保健施設(老健):リハビリを受けながら在宅復帰を目指す中間施設。医療職と連携する場面も。
- グループホーム:認知症の方が少人数で共同生活。家庭的な雰囲気のなかで支援する仕事。
- デイサービス:日中だけ通う施設で、レクリエーションや機能訓練のサポートが中心。夜勤なし。
- 訪問介護:利用者の自宅を訪問して1対1のケアを行います。直行直帰できるなど、自由度の高い働き方も可能。
まずは、「体を動かすのが得意」「会話を楽しみたい」「生活リズムを崩したくない」など、自分の希望を軸にタイプを見比べてみましょう。
2. 夜勤の有無やシフトの柔軟さは要チェック
介護の現場では、24時間体制の施設もあれば、日中のみの通所施設もあります。
「夜勤は体力的に不安」「家族と同じ時間に過ごしたい」という方には、デイサービスや訪問介護のような日勤のみの職場が向いています。
一方で、「夜勤手当でしっかり稼ぎたい」「長期的に介護スキルを磨きたい」という方には、特養や老健など入所施設が選択肢になります。
シフトの融通が利くか、希望休が取りやすいかなども、働きやすさに直結します。面接時に確認しておくと安心です。
3. 教育体制やサポートの充実度を確認
初めて介護の現場で働くなら、教育・フォロー体制が整っている職場かどうかはとても重要です。
たとえば…
- 最初は先輩が一緒に現場に入ってくれる(OJT)
- 業務マニュアルがある
- 定期的に研修や面談の機会がある
- 資格取得の費用補助制度がある
などです。こうした仕組みがあれば、未経験の方でも安心してスタートできますし、ステップアップも目指しやすくなります。
4. 働く人の雰囲気、人間関係も大事なポイント
「職場の人間関係」も働きやすさに大きく影響します。どれだけ待遇が良くても、人間関係で悩んでしまっては長く続けるのは難しいですよね。
見学の際には、
- スタッフ同士が声をかけ合っているか
- 利用者さんとのやり取りに笑顔があるか
- 上司や先輩の雰囲気はどうか
などをさりげなく観察してみると、その職場の「空気感」が見えてくることもあります。
5. 利用者の状態や介護の負担感を知っておこう
職場によって、利用者さんの要介護度や介護の内容は大きく異なります。
- 特養などは要介護度の高い方が多く、移乗や排泄介助などの身体的負担が大きめ。
- グループホームは少人数制で落ち着いた支援が可能ですが、認知症ケアの対応が求められます。
- デイサービスは比較的軽度の方が多いですが、1日の流れが早く、送迎など多岐にわたる業務があります。
「体力に自信がある」「精神的なケアにも関心がある」など、自分の得意な面と照らし合わせて検討することも大切かと思います。
まとめ
介護の職場選びは、「どこなら働けるか」ではなく、「どこなら長く、心地よく働けるか」がカギになります。
今回ご紹介した5つのポイントも参考にしていただきつつ、できれば1つでも多くの施設を見学し、「ここなら頑張れそう」と思える職場に出会えるといいですね。
焦らず、じっくり、自分に合った介護の現場を見つけていきましょう。