人生100年時代の準備を

令和元年(2019年)6月3日に金融庁が公表した「高齢社会における資産形成・管理」のなかで老後資産が2000万円不足するとの試算を示したことが、物議を醸しました。

金融審議会「市場ワーキング・グループ」報告書の公表について:金融庁
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603.html

この報告書での指摘は、大臣の釈明とともに事実上の撤回となりましたが、これからの人生100年時代では、老後に向けた資産運用の重要性が示されたという点では、大事な指摘でもあったかと思います。

現実問題として、いまの公的年金制度では、保険料負担は増え続けますが、受給額が減っていくことは避けられません。

さらにこれからは平均寿命そのものも延びていくと言われていますが、健康寿命と平均寿命では10年ほどの差があります。健康でいられる年齢は平均寿命より10年ほど短く、仮に平均寿命まで生きたとしても、医療や介護が必要なる年数が10年ほどあるということになります。

そのため、現役世代のうちから、年金以外の老後資金を確保していくのは充実した老後を過ごすためにも必要不可欠となってきています。

これからの時代は、預貯金だけでなく、保有する資産を金融商品に変えて運用しながら増やしていくことがますます重要になっていきます。そして資産を増やすには、投資・資産運用についての知識をしっかり身につけることが大事です。あやしい儲け話に乗って資産を減らしてしまったなんてことにならないように、今後に備えて基本的なところからの学びを生活に取り入れていければと思います。